1972年 アメリカ フランシス・フォード・コッポラ作
陰影の美しさはを見張るものである。
映像というだけでなく心情的な内面の葛藤もよく見いだされ表現されている。
とくに冒頭における娘の結婚式の様子は印象に残る。
イタリアンマフィアという家系のなかにも人並みに太陽も当たり輝くさまはいたって普通。
そればかりか家族の絆に至ってはとても深くこころ動かされ場面もあるから不思議である。
幸せな暮らしの歯車が少しずつ狂い
混沌とした社会と情勢に飲み込まれていく様と自然にマフィアのドンとなっていく青年の心情は
何度見ても考えさせられる。
やはりこの作品には他にはない魅力と俳優陣の力量を感じ得ないばかりである。
監督のコッポラに至ってはこの作品を機に成長しながら「地獄の黙示録」へと進んでいく。
音楽・俳優・脚本・構図など・・・どれをとっても今では表現できない魅力満載の作品だろう(sim)