2010年 メキシコ・スペイン アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ作
幸せとは、どの程度なものだろう。
両手の手の平を合わせ天から降ってくる幸せを受け止めるとしたら
世界中のみんなが、一人ひとり平等なはずである。
(また一人で生きて行くには十分な量かもしれない)
しかし、生きて行く道程の違いこそある中、家族が増え、守る者が増え支えてあげる者ができると
手をつなぎ手と手を握って生きて行かなくてはならない。
そんな片手の手の平からこぼれおちる幸せを
家族は、小さい手で受け止めてくれている。
いつしか、お互いがかけがえのない存在になり大切な命となる。
もっと大きく見据えるならば社会全体もその幸せが集まって出来たカタチ。
そんな情緒的な想いを現実社会と対比しながら超現実的問題を描いた傑作。
家族の大切さや課せられた想いを様々な人種や宗教を通して深くえぐっている。
置換的な手法の元、最後のエンドロールは立ちあがることさえできないくらいである。
最初の幻想的な雪山のカットは、必見だろう(sim)
ちなみにタイトルの綴り間違いは、娘に教えた「Beautiful」のことである。