2011年 日本 三池崇史作
近頃、気になっていた作品をやっと観ることが出来ました(笑)
・・・・期待通り良い作品です。
「命をかけて問い正す」といったこころでしょうか?
もしくは主観的に「自らを問い正す」という意味でとらえるのもいいでしょう。
終始緊迫したストーリの中にチラリと見せる幸せでほのぼのとした風景やカット。
対比や比喩も素晴らしくとにかく、かっこいい!
(庭先で死んでいく猫とぶくぶく太った家猫など比較描写が面白)
もし自分がその立場であれば・・・・
「ただ春が来るのを待っているだけ・・・・」
そんな半四朗演じる海老蔵の一言が全てを語っているかのようです。
太平の世の中に人々それぞれが思い描いている些細な幸せ。
平時しか考えられないほどのカタチない風景はとても深くあたたかいものです。
慈愛に満ちた愛・・・・
生きるに大切な家族・・・・
武士ならばゆえの正義・・・・
しがみつきたい誇り・・・・
時代的なヒエラルキーは、現代にも通じるものがあり思えることもあるはず!
「一つの命」ではなく「命は一つ」というべきメッセージに
後半からは、劇場内すすり泣くばかりです。
いままでにこれほど武士を捉えた作品はないでしょう。
是非映画館で見なければいけない作品です(sim)
ちなみに原作をモチーフにした別作品「切腹」(1962年公開)とは別物と捉えたほうがいいでしょう。