2011年 日本 清水崇作
トラウマを克服し普通の暮らしを送っていたキリコ。
ある出来事がきっかけでフラッシュバックしながら現実と妄想の世界へと徐々に入っていく。
キリコ本人も何とか現実の世界にしがみついているものの
次第にお互いの境界が無くなり妄想の世界へと呑みこまれていく。
そんな場面を絵本作家の父親が創る「人魚姫」を通して良く描かれている。
一般的に3D作品ともなれば臨場感を増すために立体感を主観的に用いるが
監督は映像構成を巧みに使い面白いカットとなっている。
(オープニングロールは特に面白い)←現在3D技術トップかも!
実際、手を伸ばして掴もうとしたのはこれが最初(笑)
今回、一番期待したのが音楽:川井憲次である。
様々なアニメーションミュージックを手掛け日本を代表する作家だ。
期待通りカメラワークとストーリーにマッチングした出来となっていた。
ラストシーンにおけるキリコの幸せな笑顔が印象に残った秀作だろう(sim)
ちなみにポスターに書かれたアリス的な要素は、全くない(笑)