1978年 アメリカ マイケル・チミノ作
ベトナム戦争を背景に描いた親友3人の青春ストーリー。
戦争によって精神を病む者・体を失う者様々である。
そんな体験を通しながら幼馴染の友人を想い・救う姿には感動させられる。
出兵前の結婚式や送迎パーティの華やかで楽しく、はめをはずした「遊興」
緊張感たっぷりの鹿狩りという「静寂」
非人道的な行為の連続という戦争が生み出す「狂気」
それぞれの狭間をマイケル(ロバート・デ・ニーロ)の視点でとらえられている。
親友の一人であるニック(クリストファー・ウォーケン)の名演はとても印象的で
主人公的存在といってもいいだろう。
明らかにデニーロより優れている。←とにかくかっこいいのだ!
あのすさまじい眼光はいったいどこからくるのだろうか。
スティーブン演じるジョン・サベージに関して言えばどこかで見覚えがある顔?と思っていたが
最後のシーンで、はっきり思い出された。
アンドレイ・コンチャフスキー作「マリアの恋人」である。
どちらかといえばこっちの方がベトナム戦争を背景にした名作といえるだろう。
特にキース・キャラダイン奏でる弾き語りはサイコーである。←劇場に掛けてほしい!
日常茶飯事な毎日は平穏の連続で退屈かもしれないものの戦争などという
事変があるとその日常はとても愛おしく思えるものである。
バーで一人酒をのむ帰還兵の後ろ姿とまなざしが戦争の悲惨さをよく描かれ
親友3人の運命を暗示しているところなどは、とても印象に残ったシーンである(sim)