Posts Tagged ‘シネマ’

somewhere

2010年(アメリカ) ソフィアコッポラ作

ヴェネチア国際映画祭金獅子賞

コッポラと聞くとすぐにイメージしてしまいそうだがこの作品はそんなレッテルも感じさせないくらい

スローで日常の一時が描かられている。

見ているこっちまでペースにはまり、主人公の父親と一緒にあくびをしてしまうほど退屈(笑)

ストリートムービー的な臭いもありながら実はホテルの一室を中心に動く展開は

最後までたのしい。

セレブの日常は一般人には華やか思いがちだが

ソフィア自身から見ればいたって日常茶飯事な風景にみえるのだろう。

っというか狂気に見えるのかもしれない!

本当に必要な時と喜びを感じ得るところ探しのムービーである。

しかし、この作品は一体だれの目を通して見える日常なのだろうか(?sim)

シザーハンズ

1990年(アメリカ) ティムバートン作

独特の世界観をもち見るもの全てを美しさへと変える術を持っているかのようだ。

監督自体アーティストというものうなづける感じがする。

若かりしジョニーデップやウィノライダーのぎこちない演技もおもしろい。

しかし、驚くのは中に出てくる街並み!

セットと思いきやなんと本物らしい(笑)

あんな色彩の街が実際にあるのだからアメリカは何を考えているのだろう。

自由な国は本当にあるようだ!(sim)

E・T・

1982年(アメリカ) スティーブン・スピルバーグ作

実は初めてみることになる(笑)

テレビやDVDもしくはVIDEOなどといった媒体からも見る機会が無く今日、スクリーンを通して観賞することとなった。

近頃はリバイバル作品が多い中、映画館でみる最後のチャンスと観客は多い。

自分もその一人である。

そんな状況での観賞は思いの他、楽しめた。

今では考えられないが子役のバリモアのあどけない演技は驚いた。

「アルタード・ステーツ」「炎の少女チャーリー」などを真っ先に思い出す(笑)

スピルバーグの演出は巧みで飽きの来ない趣だがやはりエンターティメント的要素もあって

「激突」などにみられるワクワク感はそれほどでもない。

しかしマウンテンバイクでの疾走シーンや音楽はやはり見る側を楽しませてくれる。

(今回は20周年アニバーサリー版なので一部オリジナルから修正されているらしい)

そんなシネマを今に成ってスクリーンで見れたことは、とてもよい時間を過ごした気分となった(sim)

EL TOPO

1970年(メキシコ) アレハンドロ・ホドロフスキー作

カルトムービーとして取り上げられるものの後作の「ホーリーマウンテン」と同様、

観賞時の社会状況や個人思想などで受け止め方は様々!

しかるに当時の時代背景を垣間見ることや作者の思想背景などを読み解くことができても

シネマとしての成果は見いだせないだろう。

フェリーニなどの影響を感じ得ながら独特のアート性やセンスもしくはストーリーに意味もなく

ただ赴くままにフィルムを回している感じだ。

40周年を記念してリマスターされたフィルムは美しく本当に驚くほどである。

リベンジのつもりでやってきたものの好奇心的にがっかりさせられる結果となった。

けしてカルトムービーというのは、商法的キャッチフレーズに利用されるものだけではないことは確かなのだが

本当の作品に会えるのは、なかなか難しいことだと想う(sim)

THE HOLY MOUNTAIN

1973年(メキシコ・アメリカ) アレハンドロ・ホドロフスキー作

一晩限定で上映された。

さらにデジタルリマスター版での企画に多くのシネマ好きが集まった。

学生時代に見て以来の観賞となるがもちろんスクリーンでは初めてになる。

驚くほど画質もよく当時の印象とは大分違うし受け止め方も変わるものである。

・・・・・

カルト的作品というものは見る側の心次第である。

信仰的にいうならば問題ないのだろうがストーリーもキャストもひどいものである。

この程度の真理を解くならば2時間という時間など必要ない。

むしろ客席に縛り付けられるのが嫌になったほどだ。

さらに言えば映画にする必要もない。(商業的にまったく意味を持たないだろう)

劇中劇を連想される演技とストーリー!

本来ならばストリートや広場で上演したほうがよほど理解できるだろう。

やはり「時代は変わった」のだと実感した夜となった(笑:sim)

ALIEN

1979年(アメリカ) リドリー・スコット作

当時12歳だった。

封切りを見る事は考える事は皆無!熊本では?な。

リメイク作品等多数ある作品であるが今回スクリーンで体感出来た事はうれしい限り。

リドリースコットといえば決めたテーマに執拗な固執をたたきこむ監督として有名。

ブレードランナーにみる世界観は圧倒する迫力をもつ。

前作の「デュエリスト」も引けを取らないだろう!

この作品は更にギーガーというアーティストが加わりSF作品としては非常に思い白い位置づけとなっている。

懐かしい思いにあるのは白金の高架下にギーガーズBARができ現実の物として体感できるスペースが登場した事。

スクリーンに見るセットデザインはリアル感をもちBARではそれを楽しむ事も出来た!

ちなみにカルト的...

とあるが、けしてそうではない。

近頃は一発的な監督ムービーが混在する中、

けしてそのようなカテゴリーに属する事無く我々映画好きに取ってはむしろ「常識」な存在だろう。

やはりスクリーンで鑑賞することは特別な時間を過ごせる至福のときとなるに違いない。(sim)

ザ ライト

2011年(アメリカ) ミカエル・ハフストローム作

久しぶりにこのようなテーマの作品を観ることとなった。

・・・と、いうのも主演はともかくサブキャラ(ストーリー的にはそうなのだが・・・)

である、ルトガーハウアーが出演しているのだ。

はじめて彼を観たのはやはり学生のころ。

「ブレードランナー」にレプリカントとして出演していた。

あの演技力の趣や雰囲気は独特のものがある。

それ以来作品を観るようにしているのだ。

やはり今回も素晴らしいものがフィルムに納まっていた。

「ブラックレイン」で松田優作が主演を喰ったかのよう最後にのこった印象は彼の場面。

上記の作品に比べるとそれ以上にカットもセリフも少なく感じ得たのだから素晴らしい俳優には違いない。

作品はともかく年老いても輝き続ける人を見ただけでも満足である(笑:sim)

タクシードライバー

1976年(アメリカ) マーティン・スコセッシ作

学生時代に見て以来の観賞。

冒頭から流れる音楽に引き込まれつつも時代の古さを感じながらもストーリーを組み立てる。

中盤に差し掛かるとそんな読み解く努力も飽きて素直に受け入れるスタイルに切り替えた

若干、この作品に違和感を感じだしたのは、なんでだろう?

学生時代に感じたものとは違う気持ち悪さにも感じる不快感は不思議なものだった。

主人公の不可解な行動とナレーションの食い違いに飽き飽きもした。

もっと時間をかけ丁寧に描ければ申し分ないのだろうが・・・・。

このようなスタイルのシナリオは主人公の内面へと進んでいくのだが

鑑賞る者と同調しなければかえって気持ち悪い映画となるだろう。

むしろチャンスを逃した絶望感や哀愁に耐え切れなくなり

ちゃんと受け止めることもできず答えも見いだせないとき人が思いもよらない

行動に出る怖ささえ感じた。

一般的には、名作?として扱われるものの昨日観賞した限りではその称号も

自分の棚からおろさなければならないだろう。(sim)

英国王のスピーチ

2010年(イギリス・オーストラリア) トム・フーバー作

DENKIKANに来た。

当時はあたりに映画館というといくつもあったのだが今ではここだけとなった。

以前の面影が多少残る中、ほとんどが改装され今風の趣となっている。

上映する作品はいずれも興味をひかれるものが多く渋谷のシネマライズ(地下)や

六本木のJ-WAVE(ヒルズではなく当時のJ-WAVEビル地下)あたりといった趣だろうか。

確かに熊本は

映画好きの人にとっては文化度が低い地域であることは間違いない。

しかし昨日見た作品は、そんなことなど気にすることなく

スタート時点から引き込まれるものとなった。

一人の苦悩する英国紳士の味わい深いストーリーとカメラワーク

(ミケランジェロアントニオーニ作品とまではいかないものの)

室内カット割りやデザインなどいずれも一流であることは間違いない。

もどかしささえ覚える主人公に共鳴していきながらも

最後にはお互いがすがすがしい気持ちや笑いに変わることなどは感心するばかりでる。

「英国王のスピーチ」は、とても有意義な時間となった(sim)

ゴッドファーザー

1972年 アメリカ フランシス・フォード・コッポラ作

陰影の美しさはを見張るものである。

映像というだけでなく心情的な内面の葛藤もよく見いだされ表現されている。

とくに冒頭における娘の結婚式の様子は印象に残る。

イタリアンマフィアという家系のなかにも人並みに太陽も当たり輝くさまはいたって普通。

そればかりか家族の絆に至ってはとても深くこころ動かされ場面もあるから不思議である。

幸せな暮らしの歯車が少しずつ狂い

混沌とした社会と情勢に飲み込まれていく様と自然にマフィアのドンとなっていく青年の心情は

何度見ても考えさせられる。

やはりこの作品には他にはない魅力と俳優陣の力量を感じ得ないばかりである。

監督のコッポラに至ってはこの作品を機に成長しながら「地獄の黙示録」へと進んでいく。

音楽・俳優・脚本・構図など・・・どれをとっても今では表現できない魅力満載の作品だろう(sim)