Archive for the ‘映画雑観’ Category

ドラゴン・タトゥーの女

2011年 アメリカ/スウェーデン/イギリス/ドイツ デヴィッド・フィンチャー

レッドツェッペリンのカバー(移民の唄)から始まる冒頭は狂気の世界へとすぐさま落ちる事が出来た。

汚く卑しく生きる闇と清潔で人格者として生きる日常の対比は

次第に気持ち悪くサスペンスというよりホラーに近い(泣)

たまの時間を過ごすにはヘビーでしょうがない!

けして恋人や家族といくものではないだろう(笑)

後悔したあげくランチもとらず帰りたくなるくらい期待はずれの傑作?である。

結局最後まで見届けるも劇場に居たのは独り観の3人だけ!

救いはヒロイン?の女優の体当たり的演技と心寂しい表情だろう。

ストーリー所々に見せる少女の趣は唯一の救いになるに違いない。

原作を映像にするとこんなに脚色しなくてはならないものだろうか・・・?(笑:sim)

宇宙人ポール

2011年 イギリス アメリカ グレック・モットーラ

時間が空いたのでフラッと入ることにしました。

イギリスコメディアンの主人公二人!

今年、初笑って感じです(笑)

イギリスからアメリカのコミコン(日本で言うとコミケ)を経てミステリーツアーを組んだ親友二人。

オタク・宗教娘・MIBそして宇宙人といった絡みで繰り広げられるロードムービーです。

しばし一時をわすれバカバカしくも楽しい一時をすごせました。

これってマニアがみたらまた違う発見がいっぱい詰まっているんでしょうね(笑)

終始、笑いが絶えない場内でした。

たまにはこんなのもいいかもです(笑:sim)

荒野の7人

1960年 アメリカ ジョン・スタージェス

もちろんスクリーンで見るのは初めてである!

かっこいい!

ユル・ブリンナーはどうして今見てもカッコいいんだろう。

マックィーン・ブロンソン・コバーン・・・・と名優ばかりだがその中でも断トツだろう。

悪役的スタイルと銃さばきからは新しい西部劇っていう感じがうかがえる。

「7人の侍」リメークという内容もあるが

こういった俳優あたりに引かれる作品は最近少なくなってきている。

いわゆるスタアというものだろう。

もちろん日本における剣さばきにも引かれるものの

最近当たり前になったCGアクションにたよらない肉体アクションが

ヒューマン的でやっぱり面白いものでる(sim)

ヒミズ

2012年 日本 園子温

稲中卓球部の古谷実とタッグを組んだとあって楽しみにしていました。

「愛のむきだし」「愛の罪」・・・とみごとに期待を裏切られたリベンジです(笑)

ちゃんと映画になってました!

「非望」という日常と「普通」という「毎日」

若い役者の熱演が監督を助けるべく非常に心に来るものです!

ノイズだらけの演出はやっぱり園子温というべきか・・・・。

現代社会をこれでもかっとえぐり出し過剰な音楽や映像からは

想像もできないくらいの最後となりました。

なんか「ほっ」とするいい感じです。

これはきっといい作品だと想う(笑:sim)

荒野の用心棒

1964年 イタリア セルジオ・レオーネ

とっても不思議なインパクトを持った作品だろう(笑)

陽気なイタリアンが黒沢にだまって撮った西部劇・・・??だからだ。

(いまでもKUROSAWAネームがオープニングロールに出るくらいだ)

いまじゃ考えられない業界タブー(笑)

当時売れっ子でハリウッド出演できなかったイーストウッドを起用し

血なまぐさい演出とベタなストーリーは

逆に面白く新鮮でかっこいいかも?

キルビルなんて子供だましに見えてしまうだろう!

劇場は思いのほかご年配の方々でいっぱい!

しばし笑いが起こる程(笑)

もちろん自分はスクリーンで見るのは初めてである。(1967年生まれ)

オープニングのアニメーションのヘタさにはのっけから爆笑ものである。

いずれにしろ

見て損はしない作品である(笑)

M:I 4

2011年 アメリカ ブラッド・バード作

一作目から15年経つことになる。

相変わらずトムクルーズ自演におけるスタントはすごい!

スパイ大作戦本来のチームワークでミッションをクリアしていくところなどは

シリーズ最高だろう!

おおむね3案部作あたりがシリーズ化の限界だと考えているが

今回は当てはまらないようだ(笑)

やっぱりアナログ的な映画本来の臭さが人気の理由だろうか。

もちろんCGなども最先端のものを屈指しているが

俳優が演じるパワーの前には霞んで見えるほどだ。

久しぶりに楽しめるアメリカ作品を見た感じだ(笑:sim)

ダーティハリー

1971年 アメリカ ドン・シーゲル作

やっぱりこの時代の映画はおもしろい(笑)

最近は過去の作品がスクリーンにカケラレル機会があったりと嬉しい!

サンフランシスコを舞台に

ダーティにはダーティ!

ハリーにはハリー!

といった展開はあっという間に時間が過ぎる。

サウンドもぴったりでこちらまで引き込まれる感じだ。

CGやスタントマンなど登場しないところなどは、

非常に人間的でおもしろい。

とくにハリー役のイーストウッドがかっこいいのだ。

今見渡す限り独特の趣をもった俳優だろう。

荒削りの作風ながらいつ見ても新鮮に感じるのはどうしてだろうか?

是非こんな企画がひろがり気軽にスクリーンにいけるチャンスをつくって欲しいものだ(sim)

リアル・スティール

2011年 アメリカ ショーン・レヴィ作

アメリカってこの手のストーリー(笑)ホントに好きだね!

ディズニーが手掛けるだけあって親子そろって素直に見れるって感じ(笑)

とくに母親を失い孤児マックスを演じるダコダ・ゴヨは素晴らしい演技を見せる。

だめな父親役のヒュー・ジャックマンはあえて主演を譲るかのように接しているのが印象的。

その昔、人間による肉体対肉体のボクシングに変わり

鉄vs鉄によるロボット興行となってしまった賭け格闘技(泣)

父親のボクシング技術の前にプログラムされたロボットは倒されていく。

次第に肉体vs鉄のリングと化し

見ているこちらまで熱くさせるのはさすがスピルバーグである。

そんなアメリカ人好きなコミックストーリーながらも

感動してしまった一作だった(笑:sim)

ハラがコレなんで

2011年 日本 石井裕也作

ばかばかしい!けど面白い(笑)

しょうもない!けど面白い(笑)・・・そしてジーンとくる!

そんな作風をつくらせたらこの人でしょう(笑)

「粋」というロジックになんでも落とし込んで「OK」を連発する妊婦「光子」

みんなが思っていることをストレートに言い!実行に出る!

アメリカ?東京と福島を舞台に雲を追っかけふわふわした「ご近所ロードムービー」だろう(笑)

ひとって何とも言えない毎日の中で

叫びたくてもできないことを「光子」が変わってやってくれる!

そんなスカッとする夜でした(sim)

恋の罪

2011年 日本 園子温作

3人の女性による視点をいろんな男性を絡ませることによって

様々なシナリオをつくりだしている。

一見、女性が主軸であるかのような錯覚に陥りやすいものの

ストーリー(詩的)が進みあたり男性目線による構成と気づく。

それまでは渦中に引き込まれそうになるものの

そこが見えてしまうと意外につまらないものである。

「情」という日本人特有の解釈のもと

愛と憎しみの狭間で生きる3人の女性。

園子温独特の演出の甲斐あってそれぞれの女優も怪演を魅せる。

無償の愛と恋心における罪と罰。

さらには妄想からの離脱を問い続けた一作だろう(sim)